絶対音感について

音階と音の周波数
次の表に,ピアノの鍵盤にある88のキーが響く音の周波数を示している。
キーの番号 | 周波数(Hz) | 階名(C長調の場合) | 音名 |
---|---|---|---|
1 | 27.500 | ラ | A0(イ) |
… | |||
37 | 220.000 | ラ | A3(イ) |
38 | 233.082 | A#3 | |
39 | 246.942 | シ | B3(ロ) |
40 | 261.626 | ド | C4(ハ) |
41 | 277.183 | C#4 | |
42 | 293.665 | レ | D4(ニ) |
43 | 311.127 | D#4 | |
44 | 329.628 | ミ | E4(ホ) |
45 | 349.228 | ファ | F4(ヘ) |
46 | 369.994 | F#4 | |
47 | 391.995 | ソ | G4(ト) |
48 | 415.305 | G#4 | |
49 | 440.000 | ラ | A4(イ) |
50 | 466.164 | A#4 | |
51 | 493.883 | シ | B4(ロ) |
52 | 523.251 | ド | C5(ハ) |
… | |||
88 | 4186.009 | ド | C8(ハ) |
音の周波数を等比数列 $a_0, a_1, a_2 \dots a_{12}$ として, 公比を $r$ とすると,以下の関係がある。
$$a_{12} = a_{0} \times r^{12} = a_0 \times 2$$
また,1オクターブの二つの音の周波数が2倍の関係なので, 以下の式によって公比\(r\)がわかるようになる。
$$r^{12} = 2 \Rightarrow r = \sqrt[12]{2} \approx 1.059463094$$
従って,任意の音に対して, $n$ 個半音上の音を計算する方法は以下の式に示す。
$$a_n = a_0 \times r^n = a_0 \times 2^{\frac{n}{12}}$$
絶対音感・相対音感の違い
絶対音感を持っている人が, 任意の一つの音を聞いて,周波数の具体的な数値がわからなくても, C長調から見る階名,あるいは音名がわかる。
一方,相対音感においては,基準音,つまり $a_0$ が必要である。 音名が固定なもので,階名が調によって変化するものなので, 任意の調の音階にある音 $a_0$ を脳に一時的記憶させると, 一時的に記憶された $a_0$ と比べて,耳に新たに収集された音 $a_n$ を脳で分析し, 音が音階のどこにあるかは分かるようになる。
5歳までに絶対音感を訓練しないと身に付けられなくなる説
5歳というしきい値に個人差があるかもしれないが, このしきい値の精確さはともかく,個人的にこの観点に賛成。 なぜかというと,言語の習得に似た視点から分析してみる。
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